ネガティブとポジティブ

よくある自己啓発本はネガティブな状態は悪であり、ポジティブな状態でなければならないとあります。

もっとワクワクする未来をイメージするとか、ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換して自分の気持ちを常に上げていかないといけないなどと書かれている本をよく見ます。

しかし、僕にはポジティブの押し売りのように感じてしまいます。

もちろん本を売るために強めに書かないとインパクトが弱いという理由もあるのかも知れません。

ポジティブとネガティブで釣り合った状態が人の状態であると僕は感じています。

ポジティブもネガティブもその人が必要だから存在するわけです。

過剰にポジティブが良い事だと持ち上げすぎる事は、逆に人として認めていない事なんだと思います。

人は変化するものであり、気分も移ろうものだと感じています。

人として在りたいと思います。

「看脚下」

「看脚下」とは仏教のお話です。

明かりの無い夜道で歩くためにどうしたら良いかという問いかけに、「看脚下」と答えたということです。

明かりの無い夜道とは人生に例える事ができます。

誰も未来はわかりません。それこそ真っ暗な夜道で先が全く見えない状態です。

その時にどう歩くのか。自分の足元をしっかりと見て、感じる事で先が見えなくてもしっかりと歩いて行けるということができます。

この「看脚下」は「観」ではなく「看」であることに意味があります。

「観」だとよく見る事になりますが、「看」だとみる事だけでなく感じる事も含まれます。

自分を見るだけでなく五感や六感で自分を掘り下げていくことが重要だと言っているように感じます。

また、自省を促す意味も含まれていて、自分の過去もしっかりと見つめる事も大事だと言っています。

正に英知と言うべき言葉になると思います。

しかし看脚下だと言いにくいのが欠点です。

私が発見したコツとしては「カムチャッカ」風にいうと言いやすいです。

むしろ私は「カムチャッカ」と覚えておきたいと思います。

良いと思ったことは素直に実行しよう

講習やセミナーに出て、その場は「良い事を聞いた。よし頑張ろう」と言う方は非常に多いのですが、それを継続的に実行する方は非常に少ないです。

何を目的にセミナーや講習に出ているのかが問題になっていると思います。

セミナーや講習に力の限り参加している方もいらっしゃいますが、セミナーや講習に参加することで実力が上がることはまずありません。

セミナーなどに参加することに意義を見出している方は、料金を支払う前に自分に問いかけて下さい。

「私はこのセミナーに参加して何を得たいのか?」

自分のセミナーに参加する動機を確認して下さい。そこで何も浮かばなかったらそのセミナーへは参加しないで下さい。

実行されない理論をいくら抱えていても、無駄どころか有害になります。

いわゆる頭でっかちになってしまうと、いろんな理論の良いところが浮かんでしまい、迷った結果何もしない事に繋がってしまいます。

自分が良いと思った理論や方法を一つだけに絞って実行しながら修正する方が早いし、自分に合った方法が見つかります。

良いと思ったことはすぐ実行すればたとえ上手くいかなくても、経験値が上がっていきます。

トライ&エラーで進んでいく方が実は安全に進むことができます。

あなたの直感と感性を頼りにして進んでいきましょう!

結果だけを見すぎない

なかなか一歩を踏み出せない人の特徴として、結果を恐れてしまいその恐怖心から踏み出せない人がいます。

もちろん結果は大事です。しかし、必ず成功する補償などありません。

100%最高の結果を出すことが求められるのではなく、結果に続く道を一つ一つつぶしていくことが求められているのです。

地道にコツコツと続けることは流行らないのかも知れませんが、その過程を楽しめるか無我夢中でやれることが必要なのです。

「人の目は関係なく、私にとって本当に価値のある目標なのか?」

結果を出すことを必要以上に求めている人は、たいてい人の目を気にしている事が多いと感じています。

あなたにとって本当に心の底からやりたいと思えるようなゴールを見出すことから始めてみてはいかがでしょうか?

自分の意見を取り出して眺めてみる事

これを読んでいる方で、「自分がやりたいことは何ですか?」と言われてはっきり自分の意見として伝えられる人はどれぐらいいるのでしょうか?

漠然と考えている方は多いと思います。

しかし、口に出してみたり、書いてみたりすると意外とかけない事に気が付かれると思います。

それに夢を語るなんて恥ずかしいし、大人は現実を見る事が常識だからだと思われていると思います。

僕も以前までそう考えていました。

しかし、コーチングを学ぶにつれて、自分の思いは口に出すなり、書いてみるなりした方が良いということが分かってきました。

夢を語ることはとても大事で、いったん言葉にして自分の外に取り出してみないと自分にも分からなかったということが沢山あります。

「意外とそんな事を自分は考えていたのか」

「あっ 現実を見るしかないと思っていたけど、夢と現実を両立できそうだ」

など、言葉にして自分と対話することはとても大事な事だし、色んな事に気付くことができます。

人に話すことができなければノートに書きましょう。

時間があるときだけでもいいので、継続的に自由にノートに書くことによって、自分の気持ちや、やりたい事などが見えてきます。

方法は何でもいいので定期的に自分を吐き出す場を作りましょう。

サーカス

新たに動物のサーカスを立ち上げようとしてる人がいた。 

多種多様な動物が集められて、芸を仕込もうと一流の調教師が呼ばれた。 

その調教師は一匹づつ、時間を取って関わっていった。 

雇い主はイライラしてもっと効率の良い芸の仕込み方を注文した。 

すると調教師は 

「動物はそれぞれの都合で動きます。他の人間が力で押さえつけて働こうとさせても、表向きだけ服従するだけです。」 

「どうやって色んな動物たちに心から働いてもらうのか。それはそれぞれの言葉で語り掛ける事です。象なら象の言葉、蟻なら蟻の言葉で語り掛けないと彼らは働きません。信頼感無くして彼らに働いてもらうことはできないのです」 

雇い主はそんな生ぬるいやり方で動物が働くわけはないと彼を解雇し、力で服従させるタイプの調教師を呼んで、徹底的に力で教えていった。 

異例の速さでそのサーカスは立ち上がり、公演を始めた。 

しかし、動物が裏で反抗したり、原因不明の病気で死んでいった。 

かえってコストは高くついた。 

株式会社悪魔社

株式会社悪魔社は、古来より人間の魂を集める仕事をしてきました。 

しかし最近アジア地域の人権意識の高まりとともに、アジア地域での成績が振るわなくなって困っていた。 

そこで魂回収の成績を上げようと、悪魔コンサルタントを雇おうと会議で決まり、凄腕タマシイ回収コンサルタントが呼ばれた。 

「最近のアジア地域は人権意識の高まりとともに、脅しても簡単に魂を売り渡す人間が少なくなった。」 

「わが社も仕事の進め方を見直す時期かと言うことで、あなたに来て頂きました。」 

「これからのニュースタンダードな仕事の進め方を是非教えて下さい。」 

凄腕コンサルタントは灰色の頬を撫でながら答えた。 

「よろしい。吾輩がアジア地域での魂を集める適切な方法を教えよう。」 

「吾輩は何といっても日本で10億年のキャリアがあるからな。」 

「脅したり単純な取引では、この地域ではもう通用しない。」 

「これからは計画的に分業して魂を集める時代だ」 

「まずタ-ゲットとしてはこれから親になる家庭だ。そこにはいり入り込み、親のリサーチを行う。」 

「その親が子供に甘ければ、過度に甘くさせるように仕向ける。」 

「決して躾けようなどと考えさせてはいけない。」 

「逆に厳しく当たる親なら、過度に体罰を与えるように仕向ける。」 

「子供の自尊心を奪うためだ。」 

「目的は社会性を無くすことだ。人間として他の人間と交われなくさせれば、その人間は死んだも同然だ。」 

「他の人間と交われないようにすることで、その人の魂はいつでも持ち去ることができる。」 

アジア支部長は深くうなずき、部下に分業の指示を出した。 

姿勢の違い

あるところに二人の人がいた。
その二人には際立って違う所はなかったが、
一人は猫背で俯き加減に歩き、もう一人は背筋を伸ばして顔を上げて歩く特徴があった。

その二人がスタートラインから同時に歩き出した。
俯いて歩く人は自分の足元をみて一歩一歩確実に歩いて行った。
ただ、無意識に自分の歩きやすいように歩いていたため、さまようようにウロウロと歩いて迷いながらスタートラインに戻ってきてしまった。

その人は驚いたが、自分の歩き方に自信を持っていたため、相変わらず下を向いて一歩一歩確実に歩いて行った。
やっぱり無意識に歩きやすいように歩いていたため、自分の歩いた道をまた辿ってスタートラインに戻ってきた。

歩けば歩くほど自分の通ってきた道は歩きやすくなったために、その人は自分で作った道をひたすらなぞって歩いていた。

もう一人の背筋を伸ばして歩く人は遠くが見えた。
どこに行きたいか見渡すと、遠くに虹に包まれたオアシスを見つけた。
そこに向けて歩き始めたが足元を見なかったため、度々つまづいて転んでいた。

傷だらけになってやっとオアシスにたどり着いたが、オアシスは蜃気楼でそこには何も無かった。
ただ、また遠くを見渡すと虹に包まれたオアシスを見つけた。

また傷だらけになりながら歩き始めていた。

裸の王様その後

王様は裸で得意げに歩いていたことを子供に指摘され、大恥をかきました。

しばらく部屋に籠って人目を避けた生活を余儀なくされていました。

生まれて初めての屈辱に夜も眠れず、自分の気持ちを落ち着かせることに精一杯でした。

かなりの期間誰とも会わなかったので政務が滞り、困ってしまった側近たちが王様部に部屋から出てもらおうと提案しました。

「この国で一番尊貴な王に恥をかかせたあの子供は死罪にしてはどうですか?」

なるほどその通り。この国で一番偉い私に恥をかかせたのだから当然の報いだと思い、改めて側近を呼ぼうと呼び鈴をとりあげて正に鳴らす瞬間でした。

「あの子供を殺すのは簡単だ。しかし罪状は何だ?」

あの子供は嘘を言っていません。本当のことを言って死罪にすることができるのか?

はたと考え込んだ王様は法務大臣を呼びました。

王様は法務大臣に言いました。

「あの子供を死刑にしようと思う。どう思うか」

法務大臣は言いました。

「それがようございます。王に恥をかかせた罪は重罪です。罪状は何でもそれらしいもので取り繕えばどうにでもなります。」

王様はその言葉に違和感を感じた。

「本当のことを言って罪になるとは何だ?私が何も着ていない事実を言った者が殺されて、何も言わなかったものが罪に問われないということは何なのだ?恥をかかせたのは一体誰なのだ?」

「何が起こったかは関係ありません。王の機嫌を損ねた。それが罪であります。」

しばらく考え込んだ王様は、改めて側近を呼んで子供を呼び寄せた。

呼び寄せた子供に王様は言いました。

「お前は学もなく保身の才能も無い。これからも私に何が起こったか事実を伝えてくれ。」

その後王様は後世に残る善政を敷きました。

介護職員に生き生き働いてもらう方法

この記事では介護職員が生き生き働いて、お客様の満足度を上げる方法が分かります。

私は介護の世界に入って7年で介護福祉士を取得しています。

経験した職場は有料、小規模多機能、特養を経験しています。

他の業界から入った中途採用として介護業界を眺めると「他の業界と職員管理の考えは変わらない」と感じます。

介護業界は「他の業界とは違う。お客様の尊厳を守るやりがいのある仕事」と言われています。

確かにその通りですが、その割にはそのお客様の尊厳を守るはずの現場の職員が上司からの圧力で疲弊しています。

職員管理の考え方が「職員は見張っていないとサボるから信用するな」と頭から信用していないように感じます。

今回「職員を管理する」根底の考え方を考察します。

1.職員は管理しないとサボるのか?

ほとんどの施設では上記の考え方をしています。

たまに上司が現場に来るとサボっているように見えてしまうところは確かにあると思います。

シンデレラの継母のように、やっていないことを見つける方が簡単ですからね。

しかし私も現場に入っているので分かりますが、現場の職員は人がいない現状の中で頑張っています。

どうしても忙しい現状の中でバタバタ動いていると、気持ちがイライラしてきます。

イライラした中で仕事をしても仕事は荒いクオリティーの仕上がりになります。

悪循環の中で上司がたまに来て、出来ていないと判断するのは余りにも酷だと感じます。

では職員はクオリティーの高い仕事をする気が無いのかと言えば、そんなことはありません。

忙しい中で苦渋の思いで働いている職員も多くいます。

その中でも

その職員に合った仕事を割り振って任せれば、クオリティーの高い仕事をしてくれてよい結果を出してくれます。

そうするとサボることはほとんどなくなります。

上司が全てを管理しなくても結果報告だけで良い仕事をしてくれます。

2、職員が好きな仕事をしていると手薄になってしまう仕事ができてしまうのではないか。

先にお伝えした「職員の得意な仕事を割り振る」という方法をお伝えすると、必ずと言ってよいほどこの反論があります。

その他の主な反論です

・みんな平等に割り振らないと不満が出る

・組織が成り立たなくなってしまう

というところも良く出てきます。

これらの反論は「不安」が共通していると思っています。

・上司から言われたとおりにやらないと、責任が自分に来てしまう

・確かに理想論だけど、自分には出来ないだろう

こんなところが共通していると思います。

この理由の基は「自分不信」にあって、「そんなおとぎ話信じられない」「現実を見ろ」という理論で自分を守ろうとしています。

ここで考えて頂きたいのですが、「介護の仕事は何のためにありますか?」ということです。

3、介護の仕事はお客様やご家族様に対して、ここで良かったと言ってもらう事

介護の仕事の目的は、最終的にお客様に安らかに亡くなって頂くことです。

その目的の為に介護職は存在しています。

そして、現場の職員のほとんどはその目的に対してやりがいを持って働いています。

その職員が本当にやりがいを持って働き、それをフォローできる環境が有れば自動的に職員はやりがいを持って働いてくれます。

つまり現場の職員に本当に向き合ってフォローすれば、管理など不要です。

問題は現場ではなく上層部の考え方なのです。

CS(顧客満足)=ES(従業員満足)

私の言いたいことはこの式に集約されます。

従業員の管理ではなく現場のフォローをすれば、間違いなく現場の職員は生き生きと働いてくれます。